美味しいまま冷凍・解凍ができるピチットの使い方

「ピチット」とは食品調理用の脱水シートですが、ただの脱水シートではありません。「ピチット」を使うとその素材の美味しさがアップするのです。その秘密は「ピチット」の構造にあるのです。


「ピチット」は、目に見えない穴の開いた2枚の特殊な食品用半透膜フィルムで構成されていますが、その2枚のフィルムの間にはさまれた高い浸透圧を持つ食用糖類と、吸収した水分を保持する糖粘多糖類の働きにその秘密があるのです。


そのキーワードは「浸透圧」です。この浸透圧によって、「ピチット」に包まれた魚介類や肉類などに含まれる余分な水分や、水よりも分子が小さいアンモニアやトリメチルアミンなどの臭み成分を取り除くことができるのです。


そして、分子が大きい旨み成分はそのまま素材の中に閉じ込めるために、素材には旨み成分だけが凝縮することになるわけなのです。


実際に「ピチット」で食品を包んでみると、目に見えない穴の開いた特殊な半透膜フィルムから、食品に含まれている水分と分子の小さい臭み成分が、浸透圧によって濃度の濃い食用糖類に吸収されていきます。


しかし、水の分子よりも大きい旨み成分の分子は、この半透膜フィルムを通過することができないようになっているのです。つまり、この半透膜フィルムに開けられている穴の大きさがポイントなのです。したがって、食品の水分と臭みだけが吸収され、旨みはそのまま残るために、食品の旨みが凝縮されるのです。